診察料は病院の規模で違うというトリビア

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大病院では診察料が安い?

診察料とは、医師が患者を診察したことに対する料金で、基本診療料と指導管理料が合計されたものとなります。では、基本診察料と指導管理料を詳しく見ていきましょう。このトリビアが理解できるはずです。

大病院では診察料が安い?

基本診療料

基本診療料は、医師の診察を受けたことに対する料金となり、診療の内容にかかわらず必要です。初めて診療を受けたときの診察料を初診料といい、2回目以降に診察を受けたときの診察料を再診料といいます。
初診料は、どの病院や診療所のどんな内容の診療であっても、2820円となります。ただし、営業時間外や休日、夜中に診察を受けた場合や、乳幼児が診察を受けた場合は、割増料金が加算されます。
再診料は、診療所や200床未満の病院の場合が720円、200床以上の病院の場合が730円で、6歳未満の乳幼児が診察を受けた場合は、初診料3570円、再診料1100円となります。
休日や夜間に、患者からの電話対応などに応じる体制をとっている診療所は、再診料に地域医療貢献加算がされます。診療所に早朝や夜間に診察した場合は、夜間・早朝等加算という割増料金があり、初診料、再診料とも夜間(18~22時)、早朝(6~8時)に診療所で診察を受けた場合は、500円が加算されます。
そして、病院で診療を受け、いくつもの科を回る場合、2つ目の科でも診察料360円が必要です。再診料には、外来管理加算という追加料金520円が加算されます。この再診料と外来管理加算をあわせた料金が、実質的な再診料金となるのです。外来管理加算は、体調に変化のない患者さんを診察したときの料金となり、指導の必要な患者さんには、さらに料金がかかります。ただし、200床以上の大病院では、外来管理加算は加算されません。200床以上の大病院では、再診料は700円のみで、加算料金がありませんので実質の再診料は中小病院より安くなるのです。

指導管理料

では次に、指導管理料を見ていきましょう。指導管理料とは、病気ごとの診察料金となり、それぞれの病気の状態に応じて細かく分かれています。
例えば、特定疾患療養管理料は、特定疾患に指定されている病気で通院している患者さんに、医者がくすりの飲み方や運動、食事などの指導を行ったときの料金となります。この料金は、診療所では2250円、100床未満の小規模病院では1470円、100床以上200床未満の中規模病院では870円となり、200床以上の大病院ではこの料金はかかりません。これは、月に2回を限度に計算されますので、月に2回以上通院して医者の指導を受けても、2回分までの料金となります。
この例をみるだけでも、大病院と診療所では、大きく料金が違うことが分かります。

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