黒髪の秘密と白髪のトリビア

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人間はなぜ白髪になるのか

なぜ髪は黒いのか?メラニンという褐色の色素によって、髪は黒く見えます。日本人の髪には通常この色素がまんべんなく点在し、そのため、髪が黒く見えるのです。細胞の核にはDNAがあり、これは紫外線に弱く、もし壊れてしまうとガンなどの病気になる可能性が高くなります。そんな紫外線から、メラニン色素は細胞(頭皮)を守っているのです。

人間はなぜ白髪になるのか

白髪の原因とは?

毛母細胞と隣り合って存在するメラノサイト(色素細胞)の機能が低下し、メラニン色素を作ることができなくなり、そのため、髪の毛が白く見えてしまうのです。このメラノサイト(色素細胞)の機能が低下してしまう原因はいくつか考えられます。
1つめは、老化。個人差がありますが、平均すると30代中ごろから白髪が目立ちはじめ、年齢を重ねるごとに増えていき、50代中ごろになると髪の半分近くが白髪になります。2つめは、栄養障害。ミネラルや、アミノ酸、ビタミンなどの栄養素は、毛母細胞や色素細胞が活発に働くために必要となります。栄養素が不足すると、年齢に関係なく機能が低下し、白髪となってしまいます。生活習慣にも関係します。髪が最も成長するのは、1日の中で副交感神経が活発になる午後9時~午前2時の時間となります。睡眠不足や夜更かしなど不規則な生活を送っていると、細胞が活発に働くことができず白髪になることもあります。また、遺伝ということもあります。まだすべて解明されていませんが、遺伝的要素に強く影響されると言われています。しかし、遺伝以外にも複数の原因が影響している場合もありますので、一概に遺伝が原因とも言い切れないでしょう。ストレスも同様です。ストレス状態が長く続くと自然治癒力の低下などの原因になるとともに、そのことによる悪影響を増幅させてしまうのです。他に考えられるのは、病気、疾患です。円形脱毛症の後や、慢性の胃腸疾患、マラリア、貧血症、甲状腺疾患などの病気の場合、白髪が増えることがあります。また、薬の副作用で白髪になることもあり、数ヵ月という短い期間で急激に白髪が増えた場合はこちらの可能性が高いかもしれません。

白髪を予防するためには?

白髪の予防にはミネラルの摂取がとても大切です。しかし人間のカラダはミネラルを体内で作り出すことができませんので、食事から補うしかありません。ミネラルを多く含む食品は、そば、玄米、さつまいも、カシューナッツ、大豆、納豆、えだまめ、ごぼう、バジル、ニンニク、パセリ、干しぶどう、あんず、プルーン、干しのり、アオノリ、味つけのり、ひじき、干ししいたけ、ホタルイカ、にぼし、エビ、カニ、こしょう、とうがらし、レバー、ココア、チョコレートなどです。

なぜ白髪になるのか?白髪を予防するには?ということを紹介しましたが、普段の生活で対応できそうな部分が多いようにおもいます。白髪が気になる方はこれらを見直してみてはいかがでしょうか。

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